日本の企業の約7割は、中小企業で成り立っています。中小企業は、機動力と専門性を生かして大手企業ではできない事業やものづくりを行い、我が国の産業を支えています。
我が国の最先端技術である宇宙ロケットや宇宙ステーションの製作には、中小企業がもつ専門的で高度な技術が欠かせないものになっています。
しかし、資金面においてはその専門性や特殊性などからほとんどの中小企業が苦しんでいる状況にあります。また、昨今の極度のデフレにより親会社などから単価が下げられるだけでなく、従業員にかかる人件費も大きくのしかかっている状況なのです。
このため、厚生労働省のまとめによると、年間100社以上の中小企業が自らの再生が困難となり倒産と追いやられています。
日本政策金融公庫では自治体と協力して、中小企業の安定化を図るとともに雇用確保を行うため中小度業融資を行っています。
近年、大手企業のアジアへの進出にともない国内工場が閉鎖となり空洞化がますます激しくなるだけでなく、中小企業にとっても仕事の依頼先を失ってしまう深刻な問題となっています。
中小事業融資を活用して、中小企業が親会社に頼ることなく自らの技術をもとに販売力の強化を行うことを支援しているのです。
中小企業は、長期貸付で低金利の中小事業融資を得ることで、長期的な経営の安定化を図ることができるだけでなく、雇用の安定・促進を行うなど地域と密着してともに発展していくことができるものです。
[日本政策金融公庫]