融資を受けるうえで注意しなくてはならないことに、借りたお金をどのようにして返済していくか計画を立てておく必要があります。
一般家庭のサラリーマンであれば会社が倒産したりリストラされない限り一定の収入があるのですが、中小企業や個人オーナーの場合では、粗利を出して返済するお金を常に出しておく必要があります。
企業の場合、いくら売上が伸びていると言っても原材料費や人件費などを差し引いて粗利をどれだけ確保できるかが重要になります。
企業は、粗利の中から株式を配当したり、設備投資、新規事業の企画を行うことになるのですが、ここに融資の返済がかかわってきますのでそれぞれの配分を十分に考える必要があります。
特に、全期にわたり粗利を確保できる見込みがあれば問題はないのですが、季節や流行により売上が変動したり、原材料や為替レートが変動して粗利が減ってしまうことを考慮しなくてはなりません。
一般個人の融資であれば収入の3分の1の返済額が限度とされていますが、企業においては月商で何カ月分の借入があるかを示す借入金対月商比で融資額が適正かどうかを検証することができます。
一般的には、借入金対月商比が4カ月未満であれば、融資額として問題ないとされていますが、6カ月を超えると注意が必要になり、12カ月以上であれば、即何らかの対応が必要となります。
その他にも、現状の利益水準で融資を完済するのにかかる年数の指標であわわす、債務償還年数指標や流動的な負債の割合で示す流動比率で計ったりします。
[日本政策金融公庫]